スケッチブック

【斉藤むしり子】サイトウムシリコ
斉藤むしり子(本名:斉藤毟子-サイトウムシリコ-、37歳)は日本の妖怪。
生物の毛髪を皮膚ごと毟る(むしる)事により快感を得る性癖を持っており(毟り症候群)、
幼少期から彼女の周りでは体の毛を毟られた小動物の死体がよく見付かっていた。
16歳の時、初めて付き合ったクラスメートの少年を全身のあらゆる毛を毟って殺害。
当時この事件には不可解な点が多かったため、毟子は容疑者から外された。
18歳の時、自分の父親を全身のあらゆる毛を毟って殺害。
この事件がきっかけで、少年の件も含め警察は毟子を逮捕。懲役279年という判決を下される。
獄中でも毟子の性癖は収まる事はなかった。
投獄から2ヶ月後には同室の女性服役囚2名を全身のあらゆる毛を毟って殺害。
取り押さえた看守も頭髪を毟られ意識不明の重体。この件を受けて毟子は特別房へと送られる。
21歳の時、毟子は壁を毟り脱獄する。
8年に渡って逃走を続け、日本全国で少なくとも28名が犠牲となり、
各地で全身の毛を毟られた動物の変死体が相次いで発見された。
その数は千件を超え(模倣も含まれると思われ、詳細な数は不明)、
ペットはおろか山林の熊や動物園のライオンまでも含まれていた。
30歳から毟子は再び獄中生活を続ける事となる。
前回の脱獄後「髪の毛を植えれば、壁でも毟れる」との供述から判断されたもので、
毟子自身の全身の毛を永久脱毛したうえで一切の毛髪の侵入・植毛を許さないという厳戒態勢であった。
37歳の8月、突如毟子の全身から急速な勢いで毛が生える。
居合わせた看守によれば「まるで幼虫がサナギになるのを早送りで見ているようで、
異変に気付いて連絡を取った時には黒い塊になっていた」との事。
数分後、毟子はサナギの状態のまま牢の壁を破り、沢山の看守に見守られながら空の彼方へ消えていった。
現在世界各地で全身の毛を毟られた動物の変死体が発見される事があるが、
これは怪異と化した毟子の仕業であると考えられている。